帰省を車中泊で。6時間で帰れる道を、わざわざ2泊かけて帰る話

関門橋を背景に駐車したキャンピングカー キャンピングカー
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こんにちは!キャンピングカー歴約8年。愛車のキャン太との暮らしを楽しんでいる50代夫婦です。

福岡の我が家から、山陰の実家まで、高速を使えば6時間ほどです。
それでも我が家は、途中で1泊も2泊もしながら往復することがよくあります。

行きに寄り道することもあれば、帰りにゆっくり回ることもある。そのときの休みの取り方しだいです。

わざわざ遠回りをして、途中で泊まって帰る。理由は単純で、そのほうが楽しいからです。

この記事では、帰省の道のりを「移動」ではなく「旅」に変えるために我が家がやっていることをお話しします。

キャンピングカーの車内から見た朝日と田んぼの風景
道の駅の駐車場で迎えた朝。バンコン(旧キャン太)内からハッチバック越しに見る朝日

高速なら6時間。一気に帰る年もあります

まず前提の話から。

我が家の帰省は、お盆と年末年始が基本。今年はゴールデンウィークにも帰りました。

休みがまとまって取れないときは、片道6時間ほどの道のりを一気に走ります。行きも帰りも、高速をまっすぐ。

ただ、この6時間はすべて夫ひとりの運転です。私は2018年からハンドルを握っていません。

では、いつ家を出るのか。これも年によってちがいます。

  • 朝いちばんに家を出て、お昼過ぎに実家に着く
  • 前の日の夜に家を出て、高速のSAやPAで一泊してから実家に入る

前の日の夜に出てしまえば、翌日の運転は半分ほどで済みます。

「一気に帰るのはきついだろうし、どこかで温泉でも寄って、一泊して帰ろうか」

どちらからともなく、そんな話が出るようになりました。

一気に帰るのをやめたのは、バンコンを買ってから

帰り方が変わったのは、初代のバンコンを買ってからです。

理由は2つありました。

  • 6時間をひとりで運転してもらうのは、やはり負担が大きい
  • 試しに途中の温泉や観光地に寄ってみたら、思いのほか楽しかった

キャンピングカーは、寝床を自分で連れて走っているようなもの。宿を取る必要がありません。
「今日はこのあたりで寝ようか」を、走りながら決められる。

そうすると、帰省が急に自由になりました。行きも帰りも、まっすぐ走らなくていい。
というより、まっすぐ帰るのがもったいなく感じるようになりました。

角島大橋を見下ろす高台に停めたバンコンのキャンピングカー
バンコン時代。早朝に到着!角島大橋を見下ろす高台で朝食にしました

帰省のルートは、毎回変えています

我が家の帰省で決まっているのは、出発地と目的地だけ。

その間をどう通るかは毎回ちがいます。

数週間前から各々Googleマップやネット検索で調べて、案を出し合い「今回はどっちから回ろうか」と立ち寄り先を練ります。

この相談の時間が、もう旅の一部になっています。

あるときは、四国をまわってから実家へ

今年の年明けは、四国を旅してから実家に向かいました。

どうしても初日の出を見たくて、天気予報を見ると、徳島なら見れそう!ってことで、スケジュール的に強行でしたが、瀬戸大橋を渡り、徳島入り。時間があったので淡路島も観光しました。このときの車中泊も、鳴門天然温泉あらたえの湯。元旦の朝、徳島で太平洋から昇る初日の出を拝むことができました。きれいでした。そこから一気に山陰の実家へ帰ったのです。

あらたえの湯には、前の年の夏に四国をまわったときにも泊まりました。そのときの話はこちらです→四国を車中泊で巡る3泊4日!大雨の淡路島断念から道後温泉まで【2025年7月の旅④・完結】

帰省というより、旅の途中に実家がある感覚です。

徳島の海から昇る初日の出
元旦の朝、徳島で。太平洋から昇る初日の出

帰りに、あえて逆方向へ走ることも

実家を出てから、福岡とは反対の東へ走ることもあります。

大山、蒜山高原、岡山の倉敷、鳥取砂丘、山を登った先にある国宝の投入堂。

どれも実家から見れば東側なので、まっすぐ帰るなら一生通りません。

「せっかくここまで来たんだから」と足を延ばして、そこから改めて西へ帰ります。遠回りですが、宿の予約がないので日程をずらすのも自由です。

あるゴールデンウィークには、鳥取砂丘から三徳山の投入堂へ登り、三朝温泉に浸かって、蒜山を抜けて倉敷の美観地区まで見て帰りました。帰省のついでとは思えない日程です。

なかでも投入堂は、想像していた「お参り」とはまるで違う本格的な登山でした。

道の駅 風の家の駐車場に停めたバンコンのキャンピングカー
道の駅 風の家の朝。蒜山をまわった帰りにここで1泊しました

この時の帰省からの旅については長くなるので、いずれ1本の記事にします。

これまでに立ち寄った場所

思い出せる範囲で挙げると、こんなところです。

立ち寄り先どんなところ
道の駅 阿武町(山口)RVパークと温泉が併設。1泊1,000円、予約不可の先着4台
道の駅 キララ多伎(島根)日本海を見下ろす高台。夕日の時間がきれい
角島大橋(山口)橋を見下ろす高台に停めて朝食。早い時間は車も少なめ
道の駅 風の家(岡山)蒜山ICのすぐそば。大きな風車が目印で、地元野菜の直売所がにぎやか
道の駅 津和野温泉 なごみの里(島根)温泉が併設された道の駅
吉和SA(中国道)/宮島SA(山陽道)/めかりPA(関門)高速から降りずに眠りたい日に
大山・蒜山高原・倉敷・鳥取砂丘・三徳山 投入堂帰りに東へ足を延ばすときの行き先
※料金や営業時間は変わることがあります。おでかけ前に公式サイトでご確認ください。

大山と道の駅阿武町は、昨年の夏に2週間かけて旅をした帰り道にも寄りました。そのときの様子はこちらです→城崎温泉の朝風呂と大山の夕日。道の駅阿武町で締める2週間の車中泊旅【2025年8月の旅⑥・完結】

運転するのは夫。道中を組み立てるのは私

運転を代われない分、私は助手席で別の仕事をしています。

食べるところを探す

道中のランチのお店、朝食や夕飯を買える場所。道の駅、パン屋さん、テイクアウトできそうなお店。走りながらスマホで調べて、「この先にこんなお店があるみたいだよ」と伝えます。

車中泊では、食事の調達が一日の満足度をかなり左右します。夜に着いてから探しはじめると、開いている店がなくて詰みます。だから明るいうちに買っておく。これは我が家の鉄則です。

泊まるところを探す

その日の寝床も助手席の担当です。

道の駅にするか、SAで済ませるか、RVパークを押さえるか。

走っている間に見つけて、道中、翌日のスケジュールも加味して決めます。

ナビと、車内で流す音楽

ナビも私が担当です。地図を見るのは嫌いではないので、この役はわりと気に入っています。

もうひとつ、地味に大事なのが音楽。配信サイトで夫のリクエストを探したり、自分が聞きたい曲を流したりしています。

じつはキャン太にはオーディオがついていません。音楽はすべてスマホから流します。
ところが走行中のスマホの音は、思った以上に頼りない。

そこで昨年のクリスマス、夫へのプレゼントという名目で小さなスピーカーを2つ買いました。

名目、と書いたのは、半分は自分が聞きたかったから。

選んだのはソニーのSRS-XB100という手のひらサイズのスピーカーです。

2台つなぐと、左右に分かれて鳴らせます(「Stereo Pair」という機能です)。

運転席側と助手席側にひとつずつ置くと、音の広がり方がまるで違う。

キャンプではテントの中でも使えるので、重宝しています。

キャン太での定位置も決まりました。運転席と助手席のヘッドレストの支柱に、キャプテンスタッグのチェア用ドリンクホルダーを固定して、そこに1台ずつ。狙ったわけではないのに、シンデレラフィットでした。

ヘッドレストに固定したドリンクホルダーに置いたソニーのワイヤレススピーカー
運転席と助手席のヘッドレストに1台ずつ。キャプテンスタッグのドリンクホルダーがぴったりでした
ソニーのワイヤレスポータブルスピーカー SRS-XB100 2台
夫へのクリスマスプレゼントという名目で買った2台

運転は代われません。でも道中の楽しさは作れる。そう思って、ここは張り切っています。

休憩の間隔は、決めていません

「2時間おきに休憩する」といったようなルールは作っていません。

休むのは、こんなときです。

  • どちらかがトイレに行きたくなったとき
  • 夫に眠気がきたとき
  • おなかがすいたとき

高速ならSAかPA、下道なら道の駅やスーパーなどに入ります。

決めごとにしないのには理由があります。時間で区切ると「まだ1時間半しか走っていないから」と我慢が生まれるからです。眠気がきた時点で言い出せるほうが、結果として安全に走れます。

中国自動車道 吉和SAに停めたキャブコンのキャンピングカー
吉和SAにて。山に雲がかかる朝でした

夜のうちに走ると、高速代が安くなります

高速道路には深夜割引があります。0時から4時のあいだに高速道路を利用していれば、走行分が約30%引きになる制度です(2026年8月時点)。

夜のうちに移動して、そのままSAやPAで眠る。この流れなら、割引と寝床が同時に手に入ります。

めかりPAや吉和SA、宮島SAで泊まるのは、たいていそういう日です。

朝日がのぼる宮島SAの駐車場に停めたキャンピングカー
実家からの帰り、宮島SAで車中泊した朝

走っていなくても、割引になります

判定に使われるのは、入口と出口を通った時刻だけです。その時間に実際に走っている必要はありません。

  • 0時〜4時に入口を通る
  • 0時〜4時に出口を通る
  • 0時より前に入って、4時より後に出る

このどれかに当てはまれば割引です。たとえば0時前に高速へ入って、翌朝4時を過ぎてから出る。あいだにSAで眠っていても、ちゃんと対象になります。

ただし、この割引は見直しが決まっています

内容がけっこう変わるので、表にまとめました。

今(2026年8月時点)見直し後
対象の時間帯0時〜4時22時〜翌5時
割引の対象時間内に走っていれば全走行分その時間に走った分だけ
受け取り方料金所でその場で割引ETCマイレージサービスに後日還元
必要な準備特になしETCマイレージサービスへの登録

開始日はまだ発表されていません。当初は2025年7月の予定でしたが、システムの準備が間に合わず延期されたままです。

注目したいのは、時間帯が広がる一方で「その時間に走った分だけ」の計算に変わる点です。

深夜に少しだけ走って全区間を割引、という使い方はできなくなります。そして、SAで眠っているあいだも対象から外れます。割引を待つ車でSAがあふれたこと。これも制度が変わる理由のひとつです。

人によっては今より割引が小さくなります。

ETCマイレージサービスの登録は無料です。

まだの方は先に済ませておくと、制度が変わったときに慌てずにすみます。

※深夜割引の内容は変更が予定されています。最新の情報はNEXCO西日本の公式サイトなどでご確認ください。

そしてもうひとつ。

割引のために無理して夜走るのは、本末転倒です。眠い目をこすって走って浮くお金より、ひと晩ぐっすり眠って翌朝走るほうが、たいていの場合は得をします。

正直な話:雪の夜、道の駅にたどり着けなかった

いいことばかり書いてきたので、怖かった話も書いておきます。

6〜7年前、まだバンコンに乗っていたころのお正月です。その日は山陰と山陽のあいだの山あいを走って、道の駅で泊まる予定でした。

ところが途中から雪が強く降りはじめました。路面が滑り、目指していた道の駅にたどり着けません。

すぐ横には高速道路が走っていました。でもフェンス越しで、そこへ入ることはできません。

街灯もなく、行き交う車も一台もない。

出発したときはあれこれしゃべっていた私たちも、緊張し、だんだん無口になっていきました。

私はひたすら、路面を注意深く見るばかり。ライトに照らされて黒く光っているところは、凍っています。見つけたら「そこ、光ってる。凍ってる。」と伝える。ずっとその繰り返しでした。

いつもは食べるところや音楽を探している私。その夜だけは路面を見る係になっていました。

結局この道は進めないと判断して引き返し、やっとの思いで高速に上がって、いちばん近いSAかPAに入って眠りました。どこで車中泊したか、正直もう覚えていません。それくらい必死でした。

あのときの心細さは、今でも鮮明に残っています。

帰省を「旅」にする、わたしたちのやり方

最後に、ここまでの話をまとめます。

  • ルートは毎回変える。数週間前から2人で立ち寄り先を練る
  • 運転は夫、道中の組み立ては私。役割を分ける
  • 休憩の間隔は決めない。行きたくなったときに入る
  • 食事の調達は、暗くなる前に済ませる
  • 深夜割引は使う。ただし割引のために無理はしない

一気に帰れば6時間。2泊かければ、3日間が旅になる。

おわりに

来週はお盆の帰省です。今回は、行きは高速で一気に、帰りは2泊しながら戻ってくる予定にしています。「大山には行きたいね」と、もう話しています。

帰省の道のりを長いと感じている方に、途中で一泊するという選択肢が届いたらうれしいです。

宿を取らなくていいので、行き先はぎりぎりまで決めなくて大丈夫。

天気を見てから決められるのは、車中泊のいちばんの強みだと思います。

今年の帰省がどうだったかは、帰ってきてから改めて書きますね。

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