8月の長期旅、3本目の記事です。
前回の諏訪湖・美ヶ原に続き、今回はこの旅でいちばん楽しみにしていた上高地へ向かいます。
▼前回の記事はこちら
諏訪湖の車中泊で偶然のサマーナイト花火!片倉館の千人風呂と標高2,000mの美ヶ原【2025年8月の旅②】
上高地はマイカー規制があり、キャンピングカーはもちろん自家用車でも入れません。そこで私たちは麓の沢渡(さわんど)で車中泊して、朝5時の始発バスで入る作戦を立てました。
ところがその沢渡で、キャンピングカーならではの想定外が待っていたのです。
この記事では、上高地の車中泊事情と朝イチのトレッキング、翌日の新穂高ロープウェイまでを実体験を基にお話しします。

上高地の車中泊で、まさかの「キャンピングカーお断り」
松本城を後にした私たちは、夕方、上高地の玄関口・沢渡に到着しました。
予定では、バスターミナルのすぐそばにある「さわんど第三駐車場」で車中泊するつもりでした。
ところが入り口で、係の方に止められます。キャンピングカーはここには停められないとのこと。よく見ると、看板の近くに「キャンピングカーお断り」の張り紙もありました。
ホームページではそんな記載を見つけられなかったので、完全に想定外です。
じつは場内に停まっているキャンピングカーらしき車も見えたのですが、あとから調べると、さわんど温泉の公式サイトに「キャンピングカーは市営第4駐車場のみ利用可能」と明記されていました。
▼公式の駐車場案内はこちら
さわんど温泉公式|駐車場ご利用に際しての注意点
案内された第四駐車場へ向かってみたものの、人けがなく、夜を過ごすには正直少し心細い雰囲気。
翌朝は始発バスに乗りたいのに、肝心の寝床が決まりません。日が暮れていく沢渡を、キャン太でウロウロすることになりました。
救ってくれた「さわんど温泉 梓湖畔の湯」
そんな私たちに声をかけてくださったのが、さわんど温泉「梓湖畔の湯」のお店の方でした。
聞けば、温泉を利用しながら駐車場で車中泊ができるとのこと。駐車料金は1泊1,600円で、入浴料の100円割引も付いていました。
ちなみに市営駐車場は1日800円ですが、深夜0時を過ぎると日付が変わって1,600円になります。同じ1,600円なら、温泉割引が付く梓湖畔の湯はかなり良心的だと思います。
翌日は上高地、翌々日は新穂高ロープウェイ。2日分の拠点にちょうどいいので、2泊させてもらうことにしました。
ありがたかったのは場所です。
上高地行きのバスが停まる「さわんど大橋」のバス停まで徒歩2〜3分。駐車場からバス停が見えるほどの近さでした。
温泉にゆっくり入って、翌日に備えて早めに就寝。寝床探しのピンチが一転、理想的な前泊地にたどり着けました。


朝5時の始発バスは、まさかの満席
翌朝は4時ごろに起きて身支度を整え、まだ薄暗い中、歩いてバス停へ向かいました。
上高地へはシャトルバスかタクシーでしか入れません。往復切符は2,800円でした(2025年8月時点。その後値上げされているようなので、最新の料金は公式サイトでご確認ください)。
驚いたのは、朝5時の始発なのにバスがほぼ満席だったこと。
係の方に聞くと、この日は臨時便も出たそうです。
朝イチの上高地を狙う人は、こんなにいるんですね。

朝5時20分、大正池からトレッキング開始
バスに揺られて20分ほどで大正池に到着。ここからまずは河童橋を目指して歩き始めます。

大正池に映る山々は、まだ雲がかかっていて見られませんでした。
それでも、歩き始めてすぐにこの場所の人気の理由が分かります。
池の水は見たことがないほど澄んでいて、青々とした草木と相まって、うっとりしっぱなし。感嘆しか出てきません。

上高地は標高約1,500mにありますが、道はずっと平坦です。疲れを感じずに景色を楽しめるのは、私たちのような観光トレッキング組にはうれしいところ。
大正池から田代池、田代橋と進み、ウエストン碑の前を通って梓川沿いを歩いていきます。


クマベルにドキドキしながら、河童橋へ
道の途中、木にベルが固定されているのを見つけました。
「これ、なんだろうね?」
「あれ、またあるよ」
のんきに話しながら歩いていたのですが、「8月◯日にクマが出ました」という数日前の張り紙を見て、ようやく気づきました。あれはクマよけのベルだったのです。
九州にはクマがいないと言われていて、私たちにはクマへの警戒心がまるでありませんでした。
それからはベルを見つけるたびに、しっかり鳴らして歩きました。

朝7時、河童橋で絶景朝食
7時ごろ、河童橋に到着しました。
朝食は、バナナと、前日の朝に諏訪のパン屋さんで買っておいたパン、そして、水筒に準備してきたコーヒーです。
河童橋と、その奥に連なる山々を眺めながらの朝食。なんとも贅沢な時間でした。
このころには空も晴れ渡ってきて、川辺に降りて写真を撮ったり、ぼーっと山を眺めたり。
歩き疲れた足が癒えるまで、1時間ほどゆっくり過ごしました。

8時20分ごろ、河童橋を出発してさらに奥へ。
林の中を歩いていくと、小梨平キャンプ場が現れました。車で入れない上高地に、キャンプ場?
ギアは全部担いでくるのかな?と夫婦で首をかしげながら通過します。
途中、梓川の河原に降りられる小道があったので、少し寄り道。
川の水に手を入れると、冷たくて気持ちいい。言葉にできないほどの透明感で、太陽を反射した川面がキラキラ輝いています。
日本にこんな光景があったんだと、素直に感動しました。

穂高神社奥宮と明神池
9時40分ごろ明神橋を渡り、10時ごろ、穂高神社奥宮のある明神池に到着しました(拝観料500円)。

参拝には列ができていて、御朱印もいただきました。
澄んだ池に神社、背後にそびえる穂高連峰。明神池では毎年10月に神事が行われるそうで、格式高い神秘的な空気が流れていました。
パワースポットとしても知られているそうです。上高地まで来たら、ここまで足を延ばす価値は十分あると感じました。


帰り道は梓川の対岸を歩き、11時20分ごろに岳沢湿原へ。ここも本当に美しい場所でした。

ぐるっと1周して河童橋に戻ってきたのは、12時前。
ちょうどお昼どきだったので、河童橋のすぐそばにある「五千尺キッチン」に入りました。
結構待ちましたが、河童橋を眺めながら食事ができるお店です。
注文したのは、五千尺特製の山賊定食。平飼いの国産鶏を使った、お店の看板メニューだそうです。
歩いたあとの体に、しみわたるおいしさでした。

梓川に入って分かった「痛い!」の正体
食後、上高地を去るのが名残惜しくて、川辺に降りて裸足で梓川に入ってみました。
周りの人たちが「痛い痛い」と足踏みしながら川に入っているのを見て、河原の石がごつごつして痛いのだとばかり思っていたんです。
入って分かりました。痛いのは石ではありません。
水が冷たすぎて、冷たさが痛みに変わるのです。かき氷で頭がキーンとなる、あの感覚が足にきます。
じっと足をつけていられず、私も川の中で足踏みしっぱなし。
「痛い!痛い!」
と騒ぐ私を、川に入らず眺めていた旦那さんは笑っているだけ。この貴重な”痛冷たさ”、体感してほしかったのに。
名残惜しい上高地を後にしたのは13時45分ごろ。早朝から7時間以上歩き回ったのに、あっという間の1日でした。
一度来たら、二度三度と来たくなる。上高地の絶景、おそるべしです。
翌朝は新穂高ロープウェイで標高2,156mへ
梓湖畔の湯でもう1泊した翌朝は、7時過ぎに出発して新穂高ロープウェイへ向かいました。
私たちはしらかば平駅の駐車場に車を停めて、第2ロープウェイで西穂高口駅へ。往復3,700円です。


標高2,156mの展望台からは、北アルプスの山々が見渡せます。

駅の売店でコーヒーと飛騨牛の肉まんを買って、山々を眺めながらいただきました。標高が高いぶん、8月とは思えない涼しさ。真夏の避暑スポットとしておすすめです。

駅構内の「アルプスのパン屋さん」も有名なようで、口コミを頼りに、翌朝用のゴンドラ食パンを買いました。

そして、例の「高額駐車場事件」
大自然を堪能して、上機嫌で駐車場に戻った私たち。そこで待っていたのが、別の記事でも紹介した高額駐車場事件です。
車高で観光バスと判断され、駐車料金はまさかの2,300円。
「でも、いいもの見れたしね」
言葉少なになりながらも、そう励まし合ってテンションを保つのに必死でした。
事件の詳細と、同じ目に遭わないための事前チェック手順は、こちらの記事にまとめています。
▼キャンピングカーの駐車場、料金トラブルに2度遭った話。事前チェックの手順まとめ
まとめ|上高地の車中泊はさわんど温泉が正解でした
- 上高地はマイカー規制。麓の沢渡で車中泊して始発バスに乗るのが朝イチの近道
- さわんど地区の市営駐車場は、キャンピングカーは第4駐車場のみ利用可(公式サイトに明記あり)
- 梓湖畔の湯は車中泊1泊1,600円。温泉付きでバス停まで徒歩2〜3分の理想的な拠点
- 朝5時の始発バスは満席。それでも早起きして歩く朝の上高地は格別
- 新穂高ロープウェイとセットで回るなら連泊が便利。ただし駐車場の料金区分には要注意
急遽、キャンピングカーNGで駐車断られ、夕方から始まった寝床探しに焦った上高地。
終わってみれば、この旅いちばんの思い出になりました。
基本情報
さわんど温泉 梓湖畔の湯
| 所在地 | 長野県松本市安曇(沢渡・沢渡大橋バス停そば) |
| 入浴料 | 大人750円/小人380円 |
| 営業時間 | 10:00〜18:45(最終入館18:15)※季節変動あり、冬季は限定営業 |
| 車中泊 | 駐車場で可・1泊1,600円(入浴料100円割引あり)※2025年8月利用時 |
上高地シャトルバス(沢渡⇔上高地)
| 乗車バス停 | 沢渡大橋ほか(梓湖畔の湯から徒歩2〜3分) |
| 料金 | 往復2,800円 ※2025年8月時点 |
| 所要時間 | 約20〜30分 |
| 備考 | 上高地はマイカー規制のためバスかタクシーのみ |
新穂高ロープウェイ(第2ロープウェイ)
| 区間 | しらかば平駅⇔西穂高口駅(標高2,156m) |
| 料金 | 往復 大人3,700円 |
| 駐車場 | あり ※キャンピングカーは料金区分に注意 |
※2026年7月時点の情報です。料金や営業時間は変わることがあるので、おでかけ前に公式サイトで最新情報をご確認ください。
おわりに
キャンピングカーお断りと言われたときは、どうなることかと思いました。
でも、おかげで梓湖畔の湯という最高の拠点に出会えました。旅にハプニングはつきもの。むしろそのハプニングが、次の誰かの役に立つ情報になるのかもしれません。
これからキャンピングカーで上高地を目指す方の参考になればうれしいです。
次の記事では、合掌造りの白川郷と、福井県立恐竜博物館へ向かいます。
▼あわせて読みたい
憧れのふもとっぱらで車中泊キャンプ!朝焼けの富士山に感動した話【2025年8月の旅①】
諏訪湖の車中泊で偶然のサマーナイト花火!片倉館の千人風呂と標高2,000mの美ヶ原【2025年8月の旅②】
